リリー・フランキー 熊篠慶彦

人は役割を持つことで生きていく力を得ることが出来る

リリー・フランキー氏[イラストレーター・俳優・作家]× 熊篠慶彦氏[特定非営利活動法人ノアール理事長]▶幼少期に脳性麻痺を患い、手足を思うように動かせず、車椅子生活を送っているクマ。障害者の性に対する理解を求めるべく積極的に活動を続ける彼と、不幸な生い立ちを持ち、人格障害を患う風俗嬢のミツ。二人の障害者の恋愛を時にリアルに、時にファンタジックに描いた映画が話題を呼んでいる。「パーフェクト・レボリューション」=“完全な革命”と題されたこの映画で主人公のクマを演じているのがイラストレーター・俳優・作家のリリー・フランキーさんだ。障害者=社会の片隅でひっそりと生きる聖人君子のような人々──世間に蔓延するそんなクリシェを180度ひっくり返す難しい役どころを見事に演じきったリリーさん、そして主人公クマのモデルとなった脳性麻痺の障害当事者・熊篠慶彦さんのお二人に、この映画に託した思いについてうかがってみた。

卯月妙子

どんなに苦しい状況下でもどこかに抜け穴はあるし、
楽しみを見つけることができる。

漫画界の最終兵器──今から10数年前「実録企画モノ」(太田出版)でデビューしたとき、卯月妙子氏はそんな異名を取った。若くして結婚し、一児をもうけるも、夫の会社が倒産。借金返済のためにAV女優となり、排泄物やミミズを食べるなどの過激な行為を実践。そのラディカルで毒気に満ちた行いの描写でカルト人気を博した。しかし、それから10数年、持病である統合失調症の悪化により、卯月氏は漫画家としてはリタイア状態にあった。その卯月氏が2012年、「人間仮免中」(イースト・プレス)で突然、復活。25歳年上の恋人「ボビーさん」との愛情物語で多くの読者の感涙をしぼり、作品は10万部を超える大ヒットを記録した。そのあまりにも明瞭な作風の変化は、いったいなにに由来するのか──インタビューを敢行してみた。

バリバラ

[NHK「バリバラ」に迫る!]
本当の意味での共生社会を目指す上で正解はない
だからこそ考え続けねばならない

日比野和雅氏[NHKプラネット近畿総支社 番組制作センター統括部長]▶いま最も過激なバラエティ番組「バリバラ」。その生みの親がバリバラ誕生秘話から障害者の多様性を覆い隠す教育の問題、タブーと差別の問題を語る!